「白い恐怖」を鑑賞!おすすめの名作映画です!

映画 名作映画レビュー(1940年代)

1945年のアメリカ映画
「白い恐怖(Spellbound)」についてです。

ネタバレもありますので、ご注意を!

白い恐怖とは

「白い恐怖」は、
監督がアルフレッド・ヒッチコック
(Alfred Hitchcock、1899-1980)で、
主演はイングリッド・バーグマン
(Ingrid Bergman、1915-1982)と
グレゴリー・ペック
(Gregory Peck、1916-2003)。

スターが勢ぞろいですね~(^^)

原題の「Spellbound」とは、
魔法にかかった、魅せられたといった意味。

ヒッチコック作品ということで、
もちろんサスペンスの要素もありますが、
それよりも「精神分析」が
メインテーマになっている作品です。

第18回アカデミー賞(1945年)では、
・作品賞
・監督賞
・助演男優賞(マイケル・チェーホフ)
・ドラマ・コメディ音楽賞
・撮影賞(白黒)
・特殊効果賞
の6部門でノミネートされ、
・ドラマ・コメディ音楽賞
を受賞しています。

ちなみに、前田亜季さん主演で
2005年に公開されたホラー映画
「孕み-HARAMI-白い恐怖」は、
何の関係もない全く別の作品です(^^)

あらすじ

主人公はイングリッド・バーグマン演じる
精神分析医コンスタンス。

真面目で仕事一筋なコンスタンスは、
同僚の男性に言い寄られても興味がない様子。

ある日、コンスタンスの勤めている病院に、
マーチソン病院長の後任として、
グレゴリー・ペック演じる
エドワーズという青年がやってくる。

エドワーズは著名な精神分析医で、
コンスタンスも彼の著書のファンだった。

コンスタンスはイケメンの彼に一目ぼれ(^^)

しかし彼は、実はエドワーズとは別人で、
自分をエドワーズだと思い込んでいる
記憶喪失の青年だった。

本物のエドワーズは行方不明で、
記憶喪失の彼にその容疑がかかることに。

彼は自分がエドワーズを殺害したと言う。

それを否定するコンスタンスは、
精神分析医として、そして女性として、
何とかして彼を助けたいと思う。

彼は病院を後にするが、
コンスタンスは彼を追いかけ
一緒に記憶を取り戻そうとする。

コンスタンスは彼と共に、
精神分析医の権威である恩師ブルロフの
元へ行き、力を貸してもらうことに。

ブルロフとコンスタンスは彼の精神分析を行い、
記憶喪失の原因がスキー場での
出来事にあることを突き止める。

コンスタンスは彼と共にスキー場に行く。

そして、彼が過去に弟を事故死させていたこと、
そのことが彼にエドワーズを殺害したと
思い込ませていたこと、
エドワーズはスキー中の事故死だったこと、
すべての罪悪感から逃れるため
エドワーズに成りきっていたこと
などが明らかになる。

彼の記憶が戻り、
本名はジョン・バランタインだと明らかに。

バランタインの供述通りに
エドワーズの遺体が見つかって
一件落着かと思われたが、
エドワーズの遺体から銃弾が発見され、
バランタインはエドワーズ殺害容疑で
逮捕されてしまう。

絶望に打ちひしがれるコンスタンス。

マーチソン病院長は彼女をなだめるが、
その中でバランタインのことを
「彼とは知り合い程度の仲だが、
どうもウマが合わなかった」と告白。

この病院で初めて会ったはずのバランタインと、
「知り合い程度の仲」だと言った病院長に
疑問を持ったコンスタンスは、
病院長こそがエドワーズ殺害の真犯人だと確信。

コンスタンスは、かつてバランタインから
聞いたエドワーズ死亡時の状況を元に、
エドワーズ殺害の真犯人の精神分析を
病院長と共に行うことに。

そして、犯人像や犯行時の状況を
病院長に精神分析させていき、
ついに、自らが真犯人だと
病院長に告白させることに成功する。

病院長はコンスタンスも殺害しようとするが、
証拠はそろってる、もう逃げられませんよ、
私も殺すと死刑になりますよと言われ、
とうとうピストルで自害する。

バランタインの容疑は晴れ、
コンスタンスは彼とハネムーンへ出発した。

感想

●画と音楽

舞台は精神分析を扱う精神科。

今見れば正直、古臭い感もありますが、
当時としては斬新で画期的だったと思います。

精神分析の場面は、
表現するのが難しいであろう精神分析の中身を、
音楽と画で効果的に表現しています。

音楽はアカデミー賞の
ドラマ・コメディ音楽賞を獲得。

画はあのサルバドール・ダリが描いたもの。

ダリ・・・詳しくは知らないけど、
名前は聞いたことがありますね(^^;

●若いグレゴリー・ペック

ハリウッドを代表するスター俳優の
グレゴリー・ペックも、
当時は映画デビュー2年目の若手。

顔にも演技力にも
初々しさが残っています(^^)

ちょうど、「ローマの休日」の
オードリー・ヘプバーンみたいな感じかな。

あの時は、若手女優のヘプバーンを
スターのグレゴリー・ペックが
リードしていましたけど、今作では、
グレゴリー・ペックがリードされる形ですね。

大スターのイングリッド・バーグマンに。

●イングリッド・バーグマンの美

この映画最大の見どころが、
イングリッド・バーグマンの美しさだと
思います(^^)

精神分析、サスペンス、音楽、絵、
若いグレゴリー・ペックに、
今作でも紛れ込んでいるヒッチコック(^^)
・・・見どころは色々ありますけど、
イングリッド・バーグマンの美しさありきの
作品だと思います。

実際、精神分析とかサスペンスとか
色々やってるんですけど、
全部微妙なんですよね~(^^;

当時(1940年代前半)は
イングリッド・バーグマンの全盛期。

「カサブランカ」でハンフリー・ボガードに
「君の瞳に乾杯」と何度も言わしめた美貌は、
まだまだ健在です(^^)

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