1936年のアメリカ映画
「椿姫(Camille)」についてです。
ネタバレもありますので、ご注意を!
椿姫とは
原作はフランス人劇作家
アレクサンドル・デュマ・フィスが
1848年に実体験を元に書いた同名小説。
パリの社交界の裏側で生きる女性の
悲劇を描いた作品で、
映画・舞台・オペラ・バレエなどに
何度もなっています。
監督はジョージ・キューカー。
「フィラデルフィア物語」や
「マイ・フェア・レディ」など、
多数の有名映画を手掛けた名監督です。
主演はハリウッドを代表するスターの
グレタ・ガルボとロバート・テイラー。
と言っても、この頃のロバート・テイラーは
まだ若手俳優ですけどね。
グレタ・ガルボはすでに
超スーパースターでしたけど(^^)
第10回アカデミー賞(1936年対象)では、
グレタ・ガルボが
主演女優賞にノミネートされましたが、
受賞はなりませんでした。
主演女優賞を受賞したのは
「大地」のルイーゼ・ライナーで、
前年「巨星ジーグフェルド」に引き続き
2年連続の受賞でした。
ちなみにこの年のアカデミー作品賞は、
伝記映画「ゾラの生涯」が獲得しています。
あらすじ
19世紀中ごろのフランス。
パリ社交界の裏側で生きる
マルグリット(グレタ・ガルボ)は、
病弱だったが、数多くの男爵と浮名を流す毎日。
ある日劇場で
ヴァルヴィル男爵を紹介されるが、
アルマン(ロバート・テイラー)という青年を
男爵だと勘違いし微笑みかける。
アルマンは密かにマルグリットのことを
想い続けていた青年で、
彼女に微笑みかけられたことを喜ぶ。
ヴァルヴィル男爵とアルマン、
2人に言い寄られたマルグリットは、
ヴァルヴィル男爵に囲われて暮らすように。
ある日アルマンと再会したマルグリットは、
彼の真摯な愛に心を動かされ
ヴァルヴィル男爵と別れることを決意。
マルグリットはアルマンと共に
田舎で生活するようになり、
美しい自然とアルマンの愛の中で
心身ともに幸せな時間を送る。
しかし、幸せは長くは続かなかった。
アルマンが外出していたある日、
彼の父がやってきて
「君のような女性は息子に似合わないので
別れてほしい」と懇願する。
最初は拒否するマルグリットだったが、
結局父の思いを受け入れ、
アルマンにわざと冷たく接して
ヴァルヴィル男爵の元へ行く。
マルグリットに裏切られたと
思い込んだアルマンは、
マルグリットに会うたび冷たく接する。
思い悩んだマルグリットは
日に日に弱っていき、ついに死の床につく。
余命幾ばくも無くなったその時、
アルマンが会いにくる。
アルマンの誤解は解けており、
二人でもう一度一緒に暮らそう、
今から一緒に行こうと話すが、
既に時遅く、アルマンの腕の中で
マルグリットは事切れるのであった。
感想と見どころ
グレタ・ガルボを好きかどうかで、
評価が変わる映画だと思います。
彼女のことが好きなら、
最高の映画でしょう(^^)
ガルボの魅力がいかんなく
発揮されていますからね~。
もし、彼女のことがあまり好きでなくても、
イケメン好きの貴女にも
たまらない映画だと思います(^^)
ロバート・テイラーが
イケメンすぎるんですよ(^^)
美青年っていうんですかね~。
そんな美男美女二人を見て
楽しむ映画でもあります(^^)が、
一番の見どころは、
死の病床でのラストシーンでしょうね。
グレタ・ガルボの演技が素晴らしいです。
今にも死にそうなガルボですが、
愛しい人が来たことを知って
最期の力を振り絞ります。
化粧をしようとして、髪を整えようとして、
そして椿を身につける。
で、2人で一緒に暮らそうと話をして
すぐに行こうとしますが、
もう歩くことさえできずに崩れ落ち
愛しい人の腕の中で最期の時を・・・。
・・・ここでのガルボは、
「神聖ガルボ帝国」女王様の実力を
見せつけていると思います(^^)
まさにガルボのための映画。
そう言っていいと思いますね~。